先日1つのネットNewsに目が止まった。
<『値引き』誘われ前払い 破綻アーバンエステートの顧客>
内容を要約すると、破綻直前に営業マンから「今なら大幅に値引きするから」と誘われて、言われるがままに多額の工事費を前払いさせられた挙句の破綻・・・。契約者はこのNewsに凍りついた・・・という内容。
このNewsを見て、とっさに「宅地建物取引業法」を思い出した。
「民法」とか憲法・商法・刑法など、法律の根幹に位置する大法律の事を俗に「一般法」と言う。ちなみに前記4つに民事訴訟法・刑事訴訟法を加えたものを俗に「六法」なんて言ってます。
注文住宅の注文者(施主などと呼ぶ)と請負者(施工者などと呼ぶ)との間で交わされる建築工事請負契約書の各条文は「民法」を土台として構成されてる。注文住宅の場合一般的に・・・
・契約金20%
・上棟金20%
・中間金20%
・残代金40%
みたいな感じで、工事の進行に合わせてどんどんお金をつぎ込んで行く事になる。パーセントで見ると大した事無いように見えるが、これを金額に換算すると凄い事になる。仮に請負金額が3,000万円なら、
・契約金600万
・上棟金600万
・中間金600万
・残代金1,200万
となる。これを「最初に1,800万入れてくれれば大幅値引きに応じます!」みたいな話をしたんでしょうね。顧客はそれにつられてお金を入れてしまった。そして経営破たん・・・。これを規制する法律って今の所無いんです。
ところが・・・これが「建売住宅」だと状況は一変!
建売住宅は「宅地建物取引業法」の規制を受けるので、未完成建物の場合5%以下の手付金しか取れない事になっている。
(厳密に言えば、5%を超える手付金の場合は、それを第三者機関に保全しなさい!という決まりになっている)
いわゆる「倒産隔離」的な規制がかかっており、結果、最悪の事態が起こっても損失は5%で済む、という理屈。
つまりこのケースでは、「民法」の規定だけでは生ぬるいので、「宅地建物取引業法」という法律でもっと厳しく規制しよう! という保護がかかっている。
(このような法律を一般法である民法と対比して「特別法」と呼ぶ)
景気が悪い時の注文建築請負契約には、このような落とし穴に注意が必要で、この違いを最初から知っていれば逆に・・・
「契約金10%、後の90%は完成後に支払う条件なら契約する!」
って交渉をすべきだった! となるのです。

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